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【理事会声明】オスプレイの事故は沖縄県民の願いに沿う解決を (2016.12.21)

12月13日、米軍普天間基地所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが夜間空中給油訓練後に名護市の沿岸部で「不時着」したとの報道があった。報道された画像で見る限り「墜落」事故に等しい状況であり、近くには集落もあり一歩間違えば大惨事になる可能性があった。沖縄県副知事の抗議に対し在沖縄米軍トップは「住民に被害はなかった。むしろ感謝されるべき」と抗議されることに不満を示したとされる。
また同日、別のオスプレイが機体脚部の不具合により普天間飛行場に胴体着陸したことも明らかになった。このような重大事故を引き起こしながら、原因究明や県民への説明がないまま、6日後の19日には訓練飛行を再開した。
まさしく沖縄を植民地と見下す暴言、暴挙と言わざるを得ない。
沖縄では日本復帰後48件の米軍機墜落事故が起こっている。毎年1回以上も墜落する事態は県民の命や安全が軽視されているとしか言いようがない。

静岡県内でもオスプレイが東富士演習場(キャンプ富士)で訓練を繰り返している。
さらに、日本政府は来年度の社会保障費を5000億円まで圧縮するため、自然増を1400億円も削減しながら、MV-22オスプレイの機体17機分と、エンジンや電子機器などの予備パーツ40基分を3600億円で購入することを決定している。
命と健康を守る医師、歯科医師の団体として、このような軍事優先の事態を看過することはできない。
沖縄市、宜野湾市、名護市、浦添市、東村など市町村議会では抗議・意見書が採択され、県議会も採択される予定である。多くは「オスプレイの配備撤回」や「在沖米海兵隊の撤退」、「在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官の更迭」などを求めている。これらは私たちの願いと一致するものである。
日米両国政府が、沖縄県民の願いに沿った解決を講じるよう強く求める。